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国測黄金 林家三道溝黄金砿
Linjia Sandaogou Gold Mine
2019.11.1
レポート : 【 2019.11 】
         
   
Google の衛星写真を見てみると、 鳳城市の青城子鎮には 1日では とても回り切れない程の 多くの砿山があります。

そこで 高速鉄道の通遠堡西駅から タクシーを使って訪れてみたのですが、 これら(鉛・亜鉛などを産出する金属砿山が主体)の多くは、 近年の規制強化に伴い 休砿や閉山に なっていました。

しかし 「青城子鎮 北部の白雲村に行けば、 今でも 数ケ所の金砿山が 操業しているはず」 と教えてくれた タクシー運転手の言葉を頼りに、 行ってみることにしました。

なお、 今回は 瀋陽の 李卓珣さん に ご案内いただきました。

  
   

 
  林家三道溝黄金砿に着いた時は、14時半を回っていました。

構内に入って 最初に目についたのは、立坑の周りに張り巡らされた軌道と、軌道の脇に林立する架線柱でした。

どうやら、かつては 電化軌道 だったようです。

まもなく 1台のバッテリー機関車が現れ、立坑の前に並んだナベトロの列に 近づいてきました。
     
  ナベトロとの連結作業を終えると、運転士は 機関車に乗り込みました。

こちらでは、機関車の正面から 乗り降りするようです。
 
     
  後で わかったことですが、これは ズリ捨て列車でした。

とは言うものの、一旦 ズリ捨て場から 遠ざかるように 東の方へ走り始めました。

送水管?の下をくぐり抜けるかな と思ったところで、列車は停止し、今度は 推進運転で 立坑の方へ 戻り始めました。








 
     
  立坑の脇に、ズリ捨て場へと続く 1本の線路があり、そちらへ進むための動きだった ことがわかりました。

先へと進むズリ捨て列車を 駆け足で 追いかけることにします。
 
     
  立坑の先(西側)に、美しい山々に囲まれた ズリ捨て場が見えてきました。

列車は 崖沿いの軌道を ゆっくり 推進運転で進んで行きます。


 
     
  やがて 列車が停止し、ズリ捨て作業を 手伝う職員が駆けつけてきました。
     
  運転士を含め、3人がかりで ナベトロを返し、ズリを 崖下に 投げ落として行きます。
     
  中には 大きすぎて うまく落とせないズリがあったか、ハンマーで砕きながらの作業でした。

やがて、作業を終えた 運転士は 機関車に乗り込み、列車が 戻り始めました。
 
     
  ところが!

5 m ほど 前に進んだところで、機関車の前輪が 外側に 脱線してしまいました。

カメラを構えていた私は、列車が 崖下に転落するのではないか と、思わず 声を上げそうになりました。



 
     
  ところが、運転士や他の職員達は、特に慌てる様子もなく、手元の工具や板切れを使って 復旧作業を試み始めました。

ただ、崖際での脱線だけに 3人では対応できず、他の職員の応援を頼もう ということになりました。

いよいよ 人が集まりそうな気配でしたので、私の方は このあたりで ズリ捨て場から、引き揚げることに しました。
     
  続いて、砿石列車を撮りたくて、立坑の東側にある積出施設を 訪れてみました。

写真の奥が 積出施設の建物で、手前は バッテリー機関車の 車庫 兼 充電施設のようです。

手前には、先ほどの機関車とは 異なるタイプのバッテリー機関車が並んでいました。
     
  積出施設の中では、砿石を積んだままのナベトロ数両が 停車中でした。

一方 数人の職員が、積出口に不具合があるのか、何やら 点検中でした。

この様子では、砿石列車は 当分 走りそうにありません。

20分余りの短い滞在でしたが、あきらめて、撤収することにしました。