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営前砿業 南区竪井
Yingqian Mining / Nanqu Shaft
2020.1.10
レポート : 【 2020.1 】
         
   
この砿山については、名前はもちろん、どのような機関車が活躍しているのか など 何も わからないなか、Google の衛星写真に写っていた 併用軌道に魅力を感じて、訪問を決めました(但し 近くの焦里钨砿が 電化軌道なので、ここも同様かな?と推測)。

上猶県の街で前泊し、山道を縫うようにして タクシーで辿り着いたのは、9時前のことでした。

なお、今回の訪問では、厦門の旅行社の王 紀明さんに お世話になりました。  
 
   

 
  現地に出向いたところ、道路脇の 坑口の前にはディーゼル機関車が停まっているのが 見えました。

しかも タイミング良く、機関車に 運転士が乗り込むところでした。
     
  間もなく 機関車は、道路脇の併用軌道を 走り始めました。

機関車の屋根には、雨除けのためでしょうか?後部に 青いトタン板が 継ぎ足されています。
     
  機関車は、道路を横切って 構内のループ線に入り込むと、レンガ造りの小屋の脇で 停まりました。

運転士は、注ぎ口を外したジョウロを使って 給油作業を始めました。
     
  鉄格子を隔てた 小屋の奥には、ドラム缶が並んでいます。
     
  給油作業が終わると、ループ線を 更に先の方へ進み始めました。
     
  ループ線は、その先 積出施設やズリ捨て場を通り抜け、やがて 元の併用軌道に戻れるようになっています。

写真は、機関車が 積出施設を通り抜けたところです。

この辺りは、軌道を覆うように 屋根が設けられています。
     
  続いて、ズリ捨て場の脇を 通過します。

ズリは、崖の側ではなく、内側に設けられた掘割のような所へ落とす仕組みになっています。

ズリが一杯になると、姉妹砿の焦里钨砿のズリ捨て場へ トラックで運ぶのだそうです。
 
     
  ループ線をひと回りした機関車が、元の併用軌道に 戻ってきました。
     
  機関車は、スピードを落とすことなく そのまま 坑口へと向かいます。

ガイドさんが呼びかけると、運転士は 「20分ほどで 外に出てくるよ!」 と 答えて、坑内に消えて行きました。

 
     
  坑内に消えて行く 機関車を、坑口から見守りました。

奥の左カーブの先に、立坑から上がってくる ナベトロを受け取るためのスペースがあるようです。 
 
     
  運転士の言葉どおり、約20分すると 砿石列車が 姿を現しました。

ナベトロ 16両を曳く 堂々とした編成で、併用軌道を 軽快に走ります。

その後、先ほどの 給油の際と 同じように ループ線へと入って行きました。
 
     
  ところが、積出施設の 手前まで来たところで、砿石列車は 停車し、運転士も 下車してしまいました。

後でわかったことですが、積出施設の部品に不具合があり、修理が終わらなければ 動かせないのだそうです。

つまり、この日の砿石列車の運転は これで お終い というわけです。

ここの設備は、ナベトロ数両分の砿石を 一度に落下させる装置で、操作シーンが見られないのは 残念でした。

 
     
  運転士も、機関車を離れた後は 手持ち無沙汰らしく、暫らく ズリ捨て場を眺めていました。

 
     
  積出施設の近くには、車庫スペース が 設けられていました。

中では、2台のディーゼル機関車が 整備中でした。
 
     
  わずか1時間の滞在でしたが、思っていた以上の収穫を得ることができました。

最後に 坑口の様子を見届けてから 南区竪井を 後にしました。