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渝新能源 南桐煤砿
Yuxin Energy / Nantong Coal Mine
2012.5.4
レポート :  【 2012.5 】
         
   
この軌道の存在については、レイル誌に掲載された蔵重様のレポートを拝見して知りました。

立ち並ぶ 職員アパートの傍を、L型の坑内用電気機関車が トロッコを牽いて走っていく写真が載っていまして、面白い所だなと思っていたのですが、なかなか重慶を訪れる機会が作れませんでした。

ところが、その後、ひと足 先に訪問された知人(丸谷洋一氏)から、坑内・坑外の石炭を運ぶ軌道が、電気機関車からバッテリー機関車の牽引に変更されてしまった という話や、周りの 古い建物は、取り壊されつつある との話を伺い、もっと早く訪れるべきだったな と、残念に思っていました。

今回は、早朝から 近くの東林煤砿を訪問後、せっかく万盛まで来たのだからと、立ち寄ってみることにした次第です。

なお、南桐煤砿へは万盛から頻発している路線バスで移動しました。 
  
   

 
 
  万盛から路線バスに揺られること 約30分、途中からは 山間を縫うように走り、ようやく終点に到着しました。 

バスを下りて いきなり目に飛び込んできたのは、ご覧のような 工事現場みたいなシーンでした。

事前に聞いていなければ、炭砿は閉山したのだ と勘違いする位です。

パワーショベルの後ろ側に、軌道の架線柱が見えましたので、橋を渡って 右手奥の炭砿に向かうことにします。

 
     
  橋を渡って 訪れた 炭砿の敷地内も、再開発工事の真っ最中で、足の踏み場もない位です。

奥の方に 立坑櫓やズリ捨てのインクラインが見えますので 近くまで行こうとしたのですが、 「危ないので立入ってはダメ!」 と言われ、ここから引き返しました。

次は、南側に向かって伸びる 線路を 歩いてみることにします。
     
  線路伝いにしばらく南下すると、川向こうに伸びていく支線があり、橋の上には 資材運搬列車が停まっていました。

どうやら 対岸に 資材置場があるようです。

先頭の真っ赤な車両は、フロントグリルに「吉林」表示された 坑外用のディーゼル機関車でした(吉林長城機械製造 製)。

職員に尋ねたところ 「既に 資材の積込は終わったので、あと15分位したら 発車する」 そうです。

それまでの間、もう少し 南の方に 歩いてみることにします。
     
  更に 奥の方に行くと、職員詰所のような建物があり、人車や 真新しい 坑内用バッテリー機関車 が停まっていました。

線路は、先にある坑口に続いていましたが、先ほどの資材運搬列車のことが気になります。

このあたりでUターンして、資材置場に戻ることにしました。
     
     
  戻ってみると、ちょうど 資材運搬列車が動き出したところでした。

列車は、一旦、本線に出たところで、機関車を切り離し、機関車の後ろにトロッコを2両増結しました。

このあたり、古びた建物が残っていて、なかなか良い雰囲気です。
     
  編成を組み終えた 資材運搬列車は、今度は 推進運転で、本線上を 炭砿方向に向かって 動き始めました。

線路の両側には、架線を撤去された架線柱が並んでいます。
     
  まだ 壊されずに残っている 炭砿アパートの脇をゆっくりと 進んで行きます。
     
  最後は、そのまま道路橋の下へと 消えていきました。

この先に、坑内用の機関車が待ち受けているのでしょうか。

その後、機関車が戻ってくるのを待っていたのですが、昼休みのサイレンが聞こえたところで 人の動きが途絶えてしまいましたので、あきらめて撤収しました。