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黒龍江龍煤砿業 新建煤砿
Heilongjiang Longmai Mining / Xinjian Coal Mine
2017.7.20
レポート : 【 2017.7 】
         
   
黒龍江省の七台河市は 主要な石炭産地の一つとあって、多くの炭砿があります。

それらの様子を Google Map(衛星写真)で 眺めていたところ、ボタ山に向かうズリ捨て線が標準軌線をオーバークロスしている炭砿があり、気になっていました。

今回の旅行では、当初 訪問を予定していた 伊春北方水泥 が運休であったことから 時間的な余裕が生まれ、急遽 立ち寄ってみることにしました。

なお、案内は 瀋陽の李卓珣さんにお願いしています。
 
   

 
 
  樺南から バスとタクシーを乗り継いで、この炭砿へやってきたのは 10時半頃でした。

ヤードを訪れると、トロッコに 横付けされたトラックから、火薬の積込が行われている最中でした。

写真の奥に向かう線路は 斜坑のインクラインと繋がっており、右へ進む線路は 立坑や積込施設へ続いています。

しかし居合わせた職員から、「この先は 危険なので、立入らないように」 と 釘を刺されてしまったので、未確認です。



 
     
  暫らくすると 次のトラックがやってきました。

今度は、坑内用の資材をトロッコに積み始めました。

この付近は トラックが出入りできるよう、架線が高く張られており、電気機関車の パンタグラフも 伸びあがっています。

機関車の左側に立つ職員が 運転士で、列車が動き出すのは、一時間位先だろう と話していました。
     
  そこで、気になっていた ズリ捨て線の様子を 先に見てくることにしました。

少し先へ進むと、標準軌線の上を越える橋梁がありました。

橋梁には、鉄板が敷かれ 整備が行き届いているようです。

なお ズリ捨て線も 電化軌道かと思っていましたが、所どころ架線が張られていない箇所がありました。





 
     
  ズリ捨て線の橋梁から 標準軌線(引込線)を眺めたところです 。

石炭の新たな積込施設が建設中でした。
 
     
  橋梁を越えて 先に進んで行くと、両運転台のバッテリー機関車が停まっていました。

今では ズリ輸送には、こちらの機関車が使われている模様です。
     
  上の写真の 右側の軌道を辿った先には、チップラー小屋がありました。

軌道上には、ズリを降ろし終えた空トロッコが並んでいました。
 
     
  チップラー小屋から ボタ山を見上げたところです。
 
     
  ズリ捨て施設の職員に この日 ボタ山に来る列車がないかと 尋ねたのですが、 判然としませんでした(電話で 問い合わせてくれましたが ・・・)。

それでも 炭砿の名称が、"新建煤砿"であることは 教えてもらえました。
 
     
  列車が来そうにないので、インクライン伝いに ボタ山へ 登ってみることにしました。

左側に見える白い屋根の建物が チップラー小屋、赤い屋根の建物が ズリ捨て施設の事務所です。

草むらの中には、空トロッコと バッテリー機関車が見え隠れしています。

この後は、ヤードの方へ 引き返します。
     
  ヤードに戻り 少し待っていると、先ほどの運転士が姿を現して機関車に乗り込みました。

坑内への資材搬入であれば、推進運転で左の方へ進むはずです。
 
     
  私の予想は外れ、機関車は 反対の方向へ走り出しました。

しかも 曳いているのは 空のトロッコ1台だけで、いつの間にか 他のトロッコを切り離していたようです。

軌道はこの先、橋梁を経て ズリ捨て施設に続いていますが、電気機関車では通過できません。

どこへ向かうというのでしょうか?





 
     
  私の心配をよそに、運転士は わずか 10m ほど進んだだけで 機関車を停止させました。

そして 今度は 推進運転で 右側の引込線に進入させ始めました。

写真は、下車した運転士が ポイントを 足で切替えているところです。

空トロッコを引込線に押し込んで、一連の作業が終わりました。

 
     
  こちらは、単機でヤードへ戻って行く 電気機関車です。

この付近の架線柱は、いずれも 傾いて設置されていて、目の錯覚を起こしそうです。
     
  機関車は、ヤードの元の位置に帰ってきました。

この後、坑内への資材搬入は 午後からになるらしく、運転士は 事務所へ引き上げてしまいました。

橋梁を渡るズリ捨て列車が見れず 残念ですが、私達も、次の目的地へと向かうことにしました。