訪問リスト >> 豫見鉄路 >> 2019.4(二ノ宮 様)

 【 特別投稿 】
豫見鉄路
Yujian Railway
2019.4.29
 
レポート : 【 2016.6 】 【 2019.4 : 二ノ宮 様 】
         
   
河南省地方鉄路(禹鄲線)に まだ C4型蒸気機関車が残っていた頃に、何度も訪問されたことのある 二ノ宮 忠勝 様から、豫見鉄路の訪問レポートをお送りいただきました。

依然として 開業が遅れているなかでの 貴重なレポートだけに、ご承諾をいただき 以下 掲載させていただくことに致しました。

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かつて 河南省には 多くのナロー鉄道が存在していました。

私も 1997年頃に、自重28tの C2型蒸気機関車より 3m 長く 42t と大きな C4蒸気機関車を撮影するため、許昌から禹州方面に伸びていた 地方鉄路 へ 何度か訪れたことがあり、河南省のナロー鉄道には 馴染みがあります。

一路順風!さんのホームページを拝見すると、最後まで運行していたうちの一つ 朝杞線で、少林寺で有名な登封市(朝陽溝森林公園駅)から 新密市(大隗駅)までを整備して C2型蒸気機関車や NY380型ディーゼル機関車を使用した観光列車を走らせる 豫見鉄路 が建設中であることを知り、連絡先を教えてもらいました。

豫見鉄路を運行するのは、2011年に設立された 河南豫見鉄路文化発展有限公司で、同社の 孫西昌 社長(*)に 「構内の単機運転で構わないので 何とかC2型蒸気機関車が走る姿を撮影させて欲しい」 と 電話でお願いしたところ、ご厚意で 「では 4月29日の朝に 朝陽溝村の会社に来るように」 という返事をいただくことができました。

当日の朝8時前に 会社に到着すると、社長から 「C2型蒸気機関車007号機は 客車2両とNY380型ディーゼル機関車を牽引し 10㎞ 程先の大治駅まで走行するので、自由に撮影してもらって 構いません」 と言われました。

何と、構内での単機運転どころか、本線区間での客車列車が撮影できるという 幸運な1日が 始まりました。  

 *電話:0371-6293-5308(中国語のみ)  住所:河南省 登封市 大治鎮 朝陽溝村
  
   

 
 
  会社に隣接する朝陽溝森林公園駅では、007号機の罐に火が入れられ、盛んに蒸気を上げていました。

プラットホームからは、給水作業も行われていました。
     
  給水を終えた007号機が、給炭装置の前に移動すると、石炭の積込作業が始まりました。
     
  給炭の後は、客車 2両 と NY380型ディーゼル機関車を連結するために 入換作業が行われました。
     
  007号機の後ろに、客車2両、そして最後部にはNY380型ディーゼル機関車(3807号機)が連結されました。

発車準備が整い 出発合図を待っているところです。
     
  向かい側のホームには、005号機 と 客車1両が留置されていました。

社長の話では、C2型蒸気機関車は 現在 9両を保有していて、稼働できるのは 7両 とのことでした。
     
  客車は 新造されたもので、車内は綺麗でした。

現在はフォトラン、チャーターに使われています。
     
  いよいよ 客車列車が 発車しました。

朝陽溝村の中心地区を過ぎると、掘割状になり樹木の間を走ります。

最初の撮影地点 つまり 第一ポイントは、線路の上を通る 古い水路橋を選びました(007号機)。
     
  標準軌の運炭鉄道と並行する区間を 第二ポイントとし、タクシーを待たせ 急いで向かいました。

しかし C2型蒸気機関車は 結構 速く、やっとの思いで追いつき 撮影できました(007号機)。
     
  農地に森林地帯が迫る 第三ポイントも、タクシーで やっと追いついて 撮影することができました(007号機)。
     
  次第に森林地帯になってきた辺りが 第四ポイントです。

こちらも 道路脇から撮影しました(007号機)。
     
  構内に 多くのディーゼル機関車の廃車体が留置されている場所を 第五ポイントとしました。

構内を通過したところです(007号機)。
     
  列車は、かつての駅の跡のような所に 停車しました(007号機)。

この第六ポイントから先は、鉄道に隣接する道が無くなるため、タクシーで追いかけることができません。

撮影後は、やむなく 大治駅方面に向けて 駆け出しました。

 
     
  撮影ポイントを探しながら 暫らく走っていると、列車は 発車してしまいました。

急いでカメラを構えました(007号機)。
     
  列車は、10時40分に 大治駅に到着しましたが、間もなく、ディーゼル機関車が先頭となって 引き返して行きました(007号機)。
     
  一方 大治駅の構内には、別のNY380型ディーゼル機関車が 保線作業用の有蓋貨車を従えて停まっていました(3801号機)。

蒸気機関車の姿が見えなくなった頃、推進運転で その後を追い始めました。
     
  11時15分頃、朝陽溝の第一ポイントまで戻ったところで、走り去るディーゼル機関車を撮影しました(3801号機)。